台湾賞鳥の旅(2004年3月30日):昆陽から合歓山荘、タルコ国立公園

(1)清境農場、(2)合歓山荘、(3)天祥、(4)タルコ国立公園、(5)花蓮、(6)富源森林遊楽区


 土砂降りの中を6時にバスで出発し、車中で買っておいた朝食をとりました。昆陽から合歓山荘と標高3200 m位のところを通過しました。最初の峠では雨で寒いのでいやいやバスを降りたのですが、路上にはイワヒバリが歩いていました。展望所につくと雨が上がり、かわいいアリサンヒタキ(固有種)が出現しました。タカサゴマシコやアリサンチメドリも見られました。キンバネホイビイ(固有種)も姿を見せましたが、これはごみ捨て場でよく見られるそうです。

 次の峠では奇莱山への登山口まで歩き、ニイタカキクイタダキ(固有種)が見られました。タイワンオオセッカが沢山鳴いており、ミヤマウグイスも良く鳴いていました。このミヤマウグイスは発声練習のように声を高めてゆき、苦しく(?)なると「ジリリリ…」と音を下げる面白い鳴き声です。録音した声を分析してみると、4 kHz程度から始まり、7 kHz位まで高い声を出していました。しかも、最も高音部で音が最大に強くなっており、おどろくべき喉をしています。ここの女子トイレにアリサンヒタキがおり、美秀さんが雌をつかまえて見せてくれました。この後、少しずつ天気がよくなり見事な雲海が見られました。


(雲海)

 その後、東側のタルコ国立公園へ下りましたが、岩壁の一部をえぐり取って作った道路は岩を穿ったままのトンネルも多く迫力満点です。2階建ての大型バスが沢山走っており、道路の天井にぶつかりそうで恐いのではないかと思いました。途中の道路の近くの木でタイワンオオタカが尾羽を扇のように拡げていました。最初は霧の中でぼんやりとしか見られませんでしたが、見ているうちに霧が晴れて良く見られました。


(尾羽を拡げたタイワンオオタカ)

 下る途中ではカンムリワシが近くを飛んでくれました。その後、タルコ国立公園の中程にある天祥(テンシャン)のホテルで昼食をとりました。あっさりとした味付けの高級中華料理はとてもおいしく頂きました。従業員の原住民の民族衣装も素敵でした。


(飛翔するカンムリワシ)

 タルコの絶壁は対岸に手が届きそうな狭くて深い峡谷で、「タルコを見ずして観光というな」と言われているそうです。昼食後、数百mはある真っ暗なトンネルを抜けて遊歩道を歩きました。落石の恐れがあるので、立ち止まらないようにとの標識が何カ所にもありました。台湾のヒヨドリは真っ黒でクチバシが赤いシロガシラクロヒヨドリですが、ここでようやく近くで良く見られました。セグロコゲラ、ベニサンショウクイ、カワビタキ、コンヒタキ、ルリチョウ、メジロチメドリ、アオチメドリ等も見られました。


(タルコの絶壁と滝、近くで見られたベニサンショウクイ♂)

 ツバメも巣を造りやすいのか、ハリオアマツバメ、アマツバメ、ヒメアマツバメ、イワツバメが見られました。


(タルコの遊歩道にて)

 この後、タルコ国立公園を出て東海岸の花蓮の近くで夕食をとりました。鶏の油で炒めたご飯や地鶏がおいしく、下膨れのふきこぼれしないスープの土壷で煮立ったスープもおいしく頂きました。さらに50 km程南に走り、富源森林遊楽区のロッジに泊まりました。


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